オーディオにハマると機材に不満が出るもので、限られた予算の中でいろいろ試したくもなるもので。。金が無いなら知恵を絞れといろいろ調べたりするもので。。
手軽に音質替えてみたいと思ったりするわけで。
ちょっとやってみた
B&Wのスピーカーってクロスオーバーがどれも4KHzなんでテレビの声とか聞き慣れてる感覚で音楽聞くと曲によってはボーカルがえらく聞き取りにくい時がある。たとえばアニソンとか。ドラゴンボールのエンディングのキュウソネコカミGARAXY、ONE PIECE主題歌ウィーアー、進撃の巨人とか。。けっこうボーカル聞こえない。アンプのせいかと疑ったけどA-S1000でもソフトンアンプでも同じ。
どうやら2KHzあたりで音圧がえらく落ち込む特性があるみたい。
周波数測定をアプリでテストすると実際にうちのも2KHzがたにのように凹んでる。
ビープ音、ノイズ、実際に曲流してもやはり2Khz~4KHzでピンポイントで音圧が10db程度落ち込むところがある。
JAZZとメインで聴くのでこちらではこのような落ち込み関係なく気持ちよく聞けるんだけど、子どもが喜ぶアニソンかけると「声が聞こえない」となる。
手軽に中音域を聞こえやすく出来ないものか。。
ならばといろいろ調べてみると
密閉型、あるいはダンプドバスレフとか、吸音材たっぷりエンクロージャーに詰め込めば中音域が響きやすくなるとかどっかで見つけた。
吸音材いれるくらいなら素人でも簡単にできるので試してみた。
とりあえず分解
CM5S2ではなく旧モデルを選んだ理由
ユニット周囲のカバーが無いままビスが出てるのでユニット外しやすいと思ったから。
これ正解だった。
六角レンチでネジ外す
高級メーカーゆえか、ユニット取り付け部分のネジ穴が木工製品なのにえらくしっかりしてる。
安いやつだと南海もネジ入れたり外したりすると穴がダメになりそうだけど、これは問題なさそう。強度がすごい。
ネジ穴がぴったり。よく出来たエンクロージャーだ。
ボルト外してユニットとりだす。
ピアノブラックなんで傷つけないよう慎重に。。
けっこう重たい
内部のケーブル、
ユニットは中国製、
今や世界最高峰の技術国だわね。
えらく綺麗で通気性のよさげなダンパー
さすがB&W
振動板も通気性よさそう。
密閉型にするとここから逆位相の音がスカスカ出ていきそうだけど。。
とりあえず続ける
それにしても綺麗なダンパーだ
ツイーターを構成するNautilusチューブ
エンクロージャー内の音の影響受けにくいよういろいろ施されてるらしい。
ここは触れないでおこう。
ノーマル状態ではグラスウールなのかな?2cm厚程度の吸音材がわりとぎっしり詰まってる。
太い響き棒が数本ガッチリ組まれてる。
高級エンクロージャーだなと感じる
室内で防音対策用に購入した90センチ×40センチ×5センチの素材から一部切り取って使ってみる。
それにしても分厚いエンクロージャーだなあ、側面でもかなり分厚い
とりあえず吸音材詰め込む
Nautilusチューブの周囲をガチガチにかためてみた。
メインユニット背面もギリギリユニットが収まるレベルまで詰め込む
エンクロージャーの側面で厚さ24mm
いい箱だなあと、、
先日20センチ~30センチのウーファーユニットを持つスピーカー物色しててHarbethの箱がいい響きしてるなあお興味を持ったけど、このCM5のエンクロージャーを中から見るとこっちのほうがいいなあと思ってしまう。
詰め込み完了でユニットを取り付け周波数測定
2KHzの落ち込みは改善できた
特性的には好みのかまぼこ型で中音域が聴きやすい感じにはなったと思う。
ただし、アンプで低音と高音弱めてる。
詰め物めいっぱいしてバスレフポートも完全に吸音材で塞いだ結果がこんな感じ。
電気系の知識あればクロスオーバーとかいじってみたいけどまだハードル高いかな。
2日ほどこの状態でいろいろ聞いてみたけど、アニソンの声は聞こえるようになったけど、肝心のJAZZの空間的響きがえらく弱ったような乾いたような。。実質的な低音はより低域まで輪郭あるんだけど量が減ったような。。
で、元に戻した
よくよく考えてみると、あのエンクロージャーの分厚さといい、響き棒のぶっとさといい、好みの箱鳴りをしてくれそうな雰囲気たっぷりだった。Nautilusチューブの背後にバスレフポート配置してたりと、いろいろ計算された設計っぽいのが素人目にもよくわかる。
うちの設置状況だとノーマルで使うほうが絶対よさげなんで詰め物全部抜き出した。
フェイズプラグはあるものの密閉状態で逆位相の音が振動板付近から漏れまくってたんだろうなあ。。
詰め物したらあまりいい音じゃなくなってしまった。
2日間の弱密閉型状態を経て
元に戻ったCM5の音は、やはり美しく響く。
やはり音量をそこそこ上げたときが本領発揮ゾーンだと感じる。
何聴いてもスゴイ。
量のある低音、輪郭のある中低音、素晴らしい解像レベルの高い中音域、透き通るような響きと金属的なリアリティをハッキリと出す高音域。
やっぱりこれで聴くJAZZはかなりいい。
JBLとは全く性格違う感じだけどいい。
買い替え寸前までいったけどエージングが進んだのかかなり低音が広がりを魅せ中音高音もガッチガチに聞こえる感じになってる。ウッドもエレキもベース音がクリアで気持ち良。
サブウーファー足してあげればさらにパーフェクトな解像感。
やっぱり狭い我が家でのメインスピーカーの座はCM5にしておくべきかな。
ここ1週間でかなりのスピーカー聴きこんできたけどどれも値段のわりにイマイチ。
慣れてきたせいかCM5かなりいい音に聞こえる。
それにしても分厚いエンクロージャー。
素人がテキトーに詰め物してかなうようなシロモノではない
ということがわかった。
最下流スピーカーとはいえ一流メーカーの製品。
ノーマルで使うことにします。