光回線配管工事できない15階建てマンション住まいの悩み【VDSL光回線18年縛り】からFTTH高速回線への移行を考える

はじめに

インターネット環境は日々進化しています。18年前は最先端だった回線も、今では「遅い」と感じる時代になりました。今回は、長年SoftBank光のVDSLタイプ契約期間縛り地獄で抜け出せず18年も使い続けてきた中で感じる悩みと、その解決策について詳しく解説していきます。

VDSL回線を18年使い続けて感じる限界

SoftBank光のVDSLタイプを15年間使い続けていると、様々な限界を感じるようになります。VDSL(Very high-bit-rate Digital Subscriber Line)は、マンションの共用部分まで光ファイバーが来て、そこから各部屋までは電話線(メタル回線)を利用する方式です。現代の光回線FTTH(Fiber to the Home)というものは築20年超5階建て以上のマンションだと工事ができないことが一般的で10階建て構造複雑建築とかだと光回線契約ができないという悩みであります。

VDSL(電話線を使う昔の方法)

FTTH(室内まで光ファイバー通す)

配線方式 共用スペースから各戸への配線 特徴
メタル回線利用方式 移設の電話線(メタル回線)を使用  

既存の電話線を利用するため、工事が比較的容易。ただし、光ファイバーケーブルを使用する方式に比べ、通信速度が制限される場合がある。

光ファイバーケーブル使用方式 光ファイバーケーブルを使用  

共用スペースから各戸まで光ファイバーケーブルで接続するため、高速通信が可能。ただし、メタル回線利用方式に比べ、工事が大掛かりになる場合がある。

NTT東日本出典

補足
■VDSL方式は、集合住宅などでよく利用される光ファイバー配線方式です。
■メタル回線利用方式は、既存の電話線を利用するため、導入コストを抑えられるメリットがあります。
■光ファイバーケーブル使用方式は、より高速なインターネット接続を求める場合に適しています。

 

この回線でも一人で仕事したり動画見たりするのは特に問題ないんですけどね。

でも、職場で光ファイバーの光回線を経験してると、このVDSL光回線では時折遅さを感じざるを得ないです。

最大の問題点は速度の限界です。VDSLの理論上の最高速度は100Mbpsとされていますが、実際にはその半分程度の速度しか出ないことも珍しくありません。一方、現在の主流の光回線は1Gbpsが標準となり、最新のサービスでは10Gbpsという超高速回線も登場しています。

時代の変化に合わせて高速なインターネット環境に移行したいと思うのは当然のことでしょう。

マンション特有の問題:光配管工事ができない現実

マンションにお住まいの私にとって、回線の高速化を阻む大きな壁が「配管工事」の問題です。特に90世帯が暮らす15階建てのマンションともなると、建物全体の配管工事は容易ではありません。

主な問題点としては:

  1. 建物の構造上の制約:古い建物では光ファイバー用の配管スペースが想定されていない
  2. 管理組合の承認が必要:共用部分の工事には管理組合の承認が必要
  3. 費用負担の問題:全体工事となると費用負担の問題が発生する
  4. 居住者全員の同意が必要:大規模工事には居住者全員の合意形成が必要

こうした状況では、NURO光などの高速サービスを契約したくても、配管工事ができないために契約できないという悩みが生じます。

光ファイバー配管がない場合の選択肢

光ファイバー用の配管がない場合でも、実は選択肢はいくつか存在します。それぞれのメリット・デメリットを調べました。めっちゃ調べました。

1. 既存の電話線(メタル回線)を活用する方法

現在お使いのVDSL方式は、まさにこの方法です。建物の共用部分まで光ファイバーが来て、そこから各部屋までは既存の電話線を使用します。

メリット

  • 新たな配管工事が不要
  • 比較的低コストで導入可能

デメリット

  • 速度に限界がある(最大100Mbps)
  • 距離や建物の状態によって実効速度が落ちる

2. エアコンダクトを利用する方法

一部の光回線事業者では、エアコンの配管用の穴を利用して光ファイバーを引き込む工事を行うことがあります。

メリット

  • 新たな大規模な配管工事が不要
  • VDSL方式より高速な通信が可能

デメリット

  • エアコン配管が適切な位置にない場合は利用できない
  • エアコン配管を共有することでのリスクがある

3. 小規模な穴あけ工事を行う方法

外壁に小さな穴を開けて光ファイバーを直接引き込む方法もあります。

メリット

  • 完全な光ファイバー接続が可能になる
  • 高速通信が実現可能

デメリット

  • 管理組合の承認が必要
  • 退去時に原状回復が必要になる場合がある
  • 工事費用がかかる

4. ホームルーター(モバイルルーター)の利用

工事は諦めて代替案です。固定回線ではなく、モバイル回線を利用したホームルーターという選択肢もあります。

メリット

  • 工事不要ですぐに利用開始できる
  • 引っ越し時も手続きが簡単

デメリット

  • 通信制限がある場合が多い
  • 固定回線と比べて安定性に欠ける場合がある
  • 速度が環境に左右されやすい

各社のネット回線徹底比較

それでは、マンションで光配管工事ができるかどうかわからないけど、出来たらここで契約したいなと思ってる。VDSLからだと超高速にパワーアップするネット回線。検討すべき各社のサービスを比較してみましした。

NURO光

NURO光は最大2Gbpsという超高速通信が魅力のサービスです。

特徴

  • 独自回線を使用した超高速サービス(最大2Gbps)
  • 月額料金は比較的リーズナブル(戸建て:5,200円、マンション:2,090円~)
  • IPv6接続でさらに高速な通信が可能
  • 契約期間縛りなしプランあり

マンションでの工事

  • 一般的に戸建て向けのサービスとされている
  • マンションタイプもあるが、建物の設備状況が重要
  • 光配管がない場合、原則として導入困難
  • 一部地域では「NURO光 for マンション」というサービスもある

工事ができない場合の対応

  • 基本的には配管工事が必要
  • 管理組合の許可があれば穴あけ工事も可能な場合も
  • エアコンダクトを利用する工事方法もあるが、建物の状況に依存

ahamo光

ドコモのサブブランドahamoが提供する光回線サービスです。

特徴

  • 最大1Gbpsの光回線
  • ahamo携帯とのセット割がある
  • シンプルな料金体系(戸建て:5,720円、マンション:4,620円)
  • 契約期間縛りなしプランあり

マンションでの工事

  • フレッツ光回線を利用したサービス
  • マンションタイプでは既存の配管を使用することが多い
  • VDSL方式での提供も可能

工事ができない場合の対応

  • VDSLタイプでの提供が可能
  • 一部地域では配管不要のサービスも提供

auひかり

KDDIが提供する光回線サービスです。

特徴

  • 最大1Gbps(一部エリアでは10Gbps)
  • au携帯電話とのセット割が魅力
  • 月額料金:戸建て 5,610円~、マンション 4,180円~
  • 契約期間縛りなしプランあり

マンションでの工事

  • 独自回線サービスを展開
  • マンションタイプは建物の設備状況によって提供方式が異なる
  • タイプG(光配線方式)、タイプV(VDSL方式)など複数のタイプがある

工事ができない場合の対応

  • VDSLタイプでの提供が可能
  • 一部地域では小規模な穴あけ工事で対応
  • エアコンダクトを利用した工事実績もある

ドコモ光

NTTドコモが提供する光回線サービスです。

特徴

  • 最大1Gbps(一部エリアでは10Gbps)
  • ドコモ携帯電話とのセット割(ドコモ光セット割)
  • 月額料金:戸建て 5,720円、マンション 4,400円
  • 契約期間縛りなしプランあり

マンションでの工事

  • フレッツ光の回線を利用したサービス
  • マンションタイプは建物によって異なる方式を採用
  • 光配線方式とVDSL方式が主流

工事ができない場合の対応

  • VDSLタイプでの提供が基本
  • 建物の状況によっては小規模工事で対応
  • NTTの既存インフラを活用できる場合が多い

SoftBank光

ソフトバンクが提供する光回線サービスです。しま使ってるのもSoftBankなんですよね。VDSLの偽物のやつです。光ファイバー通すには工事は必須。2年おきに問い合わせしてるけどうちのマンションには通せないと断られ続け。。

特徴

  • 最大1Gbpsの光回線
  • ソフトバンク携帯電話とのセット割(おうち割 光セット)
  • 月額料金:戸建て 5,720円、マンション 4,180円
  • 契約期間縛りあり地獄

マンションでの工事

  • フレッツ光回線を利用したサービス
  • マンションタイプはVDSL方式が多い
  • 建物の設備状況によって提供方式が異なる

工事ができない場合の対応

  • 現在のVDSLサービスを継続利用
  • 一部地域では小規模工事で対応可能な場合も
  • 建物全体での導入事例もある

ホームルーター(モバイルWi-Fi)という選択肢

光回線の工事が難しい場合、ホームルーター(モバイルWi-Fi)も有力な選択肢となります。最近のホームルーターは性能が向上し、一定の条件下では光回線に近い速度を実現しています。なので毎日契約しそうになるくらい比較して悩んでます。

主要なホームルーターサービス比較

SoftBank Air ソフトバンクエアー

特徴

  • 工事不要で即日利用可能
  • 月額料金:4,880円
  • データ容量:無制限(※一定の通信量を超えると速度制限あり)
  • 通信速度:下り最大962Mbps(実効速度はエリアにより異なる)
  • 契約期間縛りなしプランあり

WiMAX

特徴

  • 持ち運び可能なタイプも多いがホームルーターがパワフル回線
  • 月額料金:4,000円前後(プロバイダによって異なる)
  • データ容量:無制限プランあり(※一定の通信量を超えると速度制限あり)
  • 通信速度:下り最大2.7Gbps(実効速度はエリアにより大きく異なる)
  • 契約期間縛りなしプランあり

home 5G(ドコモ/au/ソフトバンク)

特徴

  • 5G回線を利用した高速サービス
  • 月額料金:4,000円~5,000円程度
  • データ容量:無制限プランが主流
  • 通信速度:理論値は数Gbps(実効速度はエリアにより大きく異なる)
  • 契約期間縛りなしプランあり

 

光回線サービス比較

サービス名 最大速度 月額料金(戸建て) 月額料金(マンション) 特徴 マンションでの工事 工事ができない場合の対応
NURO光 最大2Gbps 5,200円 2,090円~
  • 独自回線を使用
  • IPv6接続でさらに高速
  • 料金がリーズナブル
  • 基本的に戸建て向けサービス
  • マンションタイプあり
  • 建物の設備状況が重要
  • 基本的には配管工事が必要
  • 管理組合の許可があれば穴あけ工事も可能
  • エアコンダクト利用工事も可能
ahamo光 最大1Gbps 5,720円 4,620円
  • ahamo携帯とのセット割
  • シンプルな料金体系
  • フレッツ光回線を利用
  • 既存の配管を使用することが多い
  • VDSLタイプで提供可能
  • 一部地域では配管不要のサービスあり
auひかり 最大1Gbps
(一部エリアで10Gbps)
5,610円~ 4,180円~
  • au携帯とのセット割
  • 独自回線サービス
  • マンションの設備状況により提供方式が異なる
  • タイプG(光配線方式)
  • タイプV(VDSL方式)
  • VDSLタイプで提供可能
  • 小規模な穴あけ工事対応可能
  • エアコンダクト利用実績あり
ドコモ光 最大1Gbps
(一部エリアで10Gbps)
5,720円 4,400円
  • ドコモ携帯とのセット割
  • フレッツ光回線利用
  • フレッツ光の回線を利用
  • 光配線方式とVDSL方式が主流
  • VDSLタイプでの提供が基本
  • 建物状況により小規模工事対応
  • NTT既存インフラ活用可能
SoftBank光 最大1Gbps 5,720円 4,180円
  • ソフトバンク携帯とのセット割
  • フレッツ光回線利用
  • フレッツ光回線を利用
  • マンションタイプはVDSL方式が多い
  • 現在のVDSLサービス継続利用
  • 一部地域では小規模工事対応可能
  • 建物全体での導入事例あり

ホームルーター(モバイルWi-Fi)サービス比較

サービス名 通信速度 月額料金 データ容量 特徴
ソフトバンクエアー 下り最大962Mbps 4,880円 無制限(※速度制限あり)
  • 工事不要で即日利用可能
  • 固定の置き型タイプ
WiMAX +5G 下り最大2.7Gbps 4,400円前後 無制限プランあり(※速度制限あり)
  • 持ち運び可能なタイプも多い
  • プロバイダによって料金が異なる
home 5G
(ドコモ)
4.2Gbps 4,950円 無制限プランが主流
  • 5G回線を利用した高速サービス
  • 置き型タイプが主流

各サービスのマンション導入における比較ポイント

比較項目 VDSL方式 光配線方式 ホームルーター
工事の必要性 基本的に不要 配管工事または穴あけ工事が必要 不要
速度 最大100Mbps 最大1Gbps~10Gbps エリアにより変動
安定性 距離による劣化あり 高い 電波状況に依存
初期費用 低い 工事費用が発生 低い
管理組合の承認 不要 必要な場合が多い 不要
引っ越し対応 解約・新規契約が必要 解約・新規契約が必要 持ち運び可能

 

まとめ:最適な選択をするためのポイント

マンションで光配管工事ができない場合の最適な選択は、以下のポイントを考慮して決めるとよいでしょう。

  1. 現在の使用状況:動画視聴やオンラインゲームなど、どのような用途で使うか
  2. 予算:月額料金と初期費用を含めた総コスト
  3. 住環境:建物の構造や管理組合の規則
  4. 契約中のスマホ事業者:セット割が適用できるか
  5. 将来の引っ越し予定:近い将来引っ越す予定があるならモバイル系を検討

おすすめの選択肢

  1. 既存の回線を活かすなら:現在のSoftBank光 VDSLを継続利用しつつ、IPv6接続などの最適化で速度向上を図る
  2. 工事可能性を探るなら:auひかりやNURO光で小規模工事の可能性を調査する
  3. 工事不要ですぐに高速化したいなら:home 5Gやソフトバンクエアーなどのホームルーターを検討する

最後に

私は今年の10月がSoftBank光VDSLの縛り解除時期になるため、今度こそ解約してもっと速い回線に切り替えたいと思ってます。前回、2年前の更新時期はまだホームルーターの通信速度が不安定で踏み込めなかったですが、今は5G主流でけっこうすごいです。

インターネット環境の選択は、生活の質に直結する重要な問題です。マンションという制約はありますが、技術の進化により選択肢は広がっています。ご自身の使用状況や優先順位に合わせて、みなさまも最適なサービスを選んでください。

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