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低音楽器の音|ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェロ、コントラバスの理解と演奏音質まとめ

スピーカーから響く低音が気持ちいい楽器の音。

そんな低音楽器の音を求めて、オーディオ趣味になってから、クラシック音楽を聴くようになり、その中でもチェロやコントラバスといった低音楽器の音が好きで、いろいろ聴いています。

愛用のスピーカーは50年前の大昔のスピーカーです。

 

ところが、無知なもので、

チェロの演奏だと思って聴いてたらコントラバスだったり、ヴィオラ・ダ・ガンバという聴いたこともない楽器だった。

ということもあり、ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェロ、コントラバスの違いを調べてまとめてみました。

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ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェロ、コントラバスへの理解

「バイオリン属」「ガンバ属」といった言葉、分時代区分についても、具体的な世紀を交えて、なぜその楽器が生まれたのか?をまとめます。

自分のお気に入りですが、低音がブリブリ聴いてる録音をまとめておきます。

YouTubeからそれら楽器の演奏動画も高音質なものをまとめて載せておきます。

お気に入りのスピーカーで聴くと心地よい音を浴びれますよ。

〜ルネッサンスから続く、低音弦楽器の進化と系譜〜

「チェロとコントラバスは知っているけれど、ヴィオラ・ダ・ガンバって何?」

「どれも似たような形をしているのに、何が違うの?」

そんな疑問をお持ちの方のために、今回は、一見似ているようで全く異なる歴史と個性を持つ3つの低音弦楽器、ヴィオラ・ダ・ガンバチェロコントラバスを徹底解説します。

彼らの個性を知るためには、まず、弦楽器の世界に存在する「2つの大きな家系」について知る必要があります。

 

知っておきたい「2つの系統」

現代の弦楽器は、大きく分けて「ヴィオラ・ダ・ガンバ属(ヴィオール属)」と「バイオリン属」という2つの異なる血統に分かれます。

この2つは、それぞれ異なる目的と歴史を持って進化しました。

特徴 ガンバ属(ヴィオール属) バイオリン属
誕生 ルネッサンス時代 バロック時代初期(16世紀後半)
目的 貴族の家庭や教会で、繊細な音色を奏でる 広いホールや大勢の観客に向けて、力強い音を届ける
形状の特徴 なで肩、指板にフレットがある、弦が多い 怒り肩、フレットがない、弦が4本

この「2つの家系」の歴史を踏まえて、それぞれの楽器を見ていきましょう。

 

ガンバ属の楽器:ヴィオラ・ダ・ガンバ

「ヴィオラ・ダ・ガンバ」は、15世紀末(ルネッサンス時代)に誕生し、16世紀から18世紀半ば(バロック時代)にかけて絶大な人気を誇った、ガンバ属を代表する楽器です。

  • 誕生と時代背景(15-18世紀): ルネッサンス時代、音楽はまだ公共のホールではなく、貴族の私邸や宮廷、教会といった親密な空間で演奏されていました。ヴィオラ・ダ・ガンバは、その繊細で、人の歌声に寄り添うような上品な音色から、貴族のたしなみとして、また合奏(コンソート)の中心として愛されました。
  • 楽器の特徴:
    • 形状: 弦の本数が6〜7本と多く、指板にはギターのようにガット製のフレットが巻かれています。
    • 奏法: 全てのサイズ(高音用から低音用まで)を、ギターのように脚の間に挟んで(または置いて)演奏します。「ガンバ」はイタリア語で「脚」を意味します。弓を「逆手(手のひらを上にする)」で持ちます。
    • 音色: 現代のチェロに比べると音量は小さめですが、倍音が豊富で、憂いを含んだ、親密で深く響く音色が特徴です。

 

ヴィオラ・ダ・ガンバの演奏 音源

Tobias Hume’s Pavan

 

Suite in G Major (Prélude, Chaconne)

 

Karl Friedrich Abel, Allegro

 

Adagio 189 – Allegro 208 – Allegro 205, Carl Friedrich Abel Grand Ballet, Marin Marais

 

バイオリン属の楽器:チェロ

現代のオーケストラやソロ演奏で主役を張る「チェロ」は、バイオリン属の低音担当として、16世紀後半(バロック時代初期)に誕生しました。

  • 誕生と時代背景(16世紀後半-現在): バロック時代が進むにつれ、音楽はより広い会場や大衆向けのコンサート(演奏会)へと形を変えていきました。そこで求められたのは、ガンバのような繊細さではなく、遠くまで響く「音量」と「力強さ」でした。このニーズに応えて、バイオリン、ヴィオラと共に生まれたのがチェロです。当初は伴奏(通奏低音)が主でしたが、18世紀以降、その豊かな表現力が認められ、独奏楽器としての地位を確立しました。
  • 楽器の特徴:
    • 形状: 弦は4本。フレットはありません。楽器を床に立てるための**「エンドピン」**があります。
    • 奏法: 椅子に座り、楽器を脚で挟んで固定します。弓を**「順手(手のひらを下にする)」**で持ち、弦に圧力をかけて力強い音を出します。
    • 音色: 男性のテノール歌手に例えられる、温かく、力強く、そして情熱的な響き。広い音域を持ち、主役として歌うことに適しています。

 

 

チェロの演奏 音源

Bach: Prélude, Cello suite Nr.1

 

Fauré: Après un rêve 夢のあとに After The Dream

 

Rachmaninoff – Vocalise

 

Fauré: Sicilienne, Op. 78

 

Bach – Cello Suite no. 2 in D minor BWV 1008 – Pincombe

 

Elgar: Cello Concerto in E minor, Op. 85: I. Adagio; Moderato

 

 

2つの血統を継ぐハイブリッド:コントラバス

オーケストラの最底辺を支える巨大な「コントラバス」は、実は一筋縄ではいかない複雑な歴史を持っています。

  • 誕生と時代背景: チェロよりもさらに低い音、つまり「オクターブ下の低音」を出すために作られました。その起源は複雑で、16世紀の大型のガンバ(ヴィオローネ)を起源とする説や、大型のバイオリン属から派生した説などがあります。 現代のコントラバスは、バイオリン属の構造(エンドピン、フレットなし、4本の弦など)を持ちながらも、ガンバ属の特徴(なで肩の形状、調弦の方法など)を色濃く残しており、2つの家系の「ハイブリッド」とも言える存在です。
  • 楽器の特徴:
    • 形状: 弦は4本(オーケストラでは5本の場合も)。なで肩で、非常に巨大。
    • 調弦: 他の弦楽器が5度間隔なのに対し、指の届く範囲を考慮して4度間隔で調弦されます(これはガンバの調弦に基づいています)。
    • 奏法: 立って、あるいは高い椅子に座って演奏します。弓の持ち方は、ドイツ式(逆手/ガンバ風)フランス式(順手/バイオリン風)の2種類が現代でも共存しています。
    • 音色: 地鳴りのような、深く、重厚な低音。オーケストラの土台を支え、ジャズではリズムとハーモニーを刻みます。

 

コントラバスの演奏 音源

F. Schubert: Arpeggione Sonata

 

Bach — Cello Suite No. 1, [BWV 1007: 1. Prelude]

 

Rachmaninov: Vocalise

 

Mozart — Symphony No. 40

 

Serge Koussevitzky – Double Bass Concerto

 

 

まとめ:時代と場所が生んだ3つの個性

特徴 ヴィオラ・ダ・ガンバ チェロ コントラバス
誕生 15世紀末(ルネッサンス) 16世紀後半(バロック初期) 16-17世紀(複雑な進化)
家系 ガンバ属 バイオリン属 ハイブリッド(ガンバ+バイオリン)
黄金時代 16-18世紀(宮廷、サロン) 18世紀後半以降(ホール、独奏) バロックから現在まで(合奏の土台)
弦の数/フレット 6〜7本 / あり 4本 / なし 4〜5本 / なし
音色の傾向 繊細、憂い、親密 力強い、情熱的、歌う 重厚、深く響く、支える

 

 

結びに:どの響きが、今のあなたに響きますか?

これら3つの楽器は、単にサイズが違うだけでなく、その生まれた「時代」や「演奏された場所」、そして「求められた響き」が全く異なるのです。

バロック音楽の繊細で深い精神性を感じるならヴィオラ・ダ・ガンバ、ロマン派の情熱や華麗な主役の歌を楽しみたいならチェロ、そして音楽全体の厚みとリズムの土台を感じるならコントラバス。

それぞれの楽器が持つ「歴史の重み」と「個性」を知ることで、音楽を聴く楽しみが、さらに深まるはずです。

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