見た目が気に入って購入したFOSTEX FE108EΣ用のエンクロージャーを探してて、いろいろ物色した結果、FE108-Sol用のバックロードホーンエンクロージャーを購入した。
ただし、これ
自作キットなので木工用ボンドで貼り付けないといけないやつです。
先日ハセヒロのバックロードホーンエンクロージャーMM-161SにFE108Eジグマを着けてみたけど、F特性がもろに出てしまって中域の音圧(特に1KHzあたり)が弱くいい感じでマッチしなかった。また低域も伸びはするもののあまり音圧が出ない。
MM161SにはPark Audio DCU-F131W 13cmフルレンジユニットがマッチする。非常にバランスがいい。
しかし、
どうしてもFOSTEXのバックロードホーン向けスピーカーユニットであるFE108EΣを鳴らしたい。
そう思ってこのエンクロージャーを入手
これとものすごく迷ったけど
結局新しいのを選んでみた。
そして、
その選択は正解だった!
吉本キャビネット ベアホーンエンクロージャー
ASB1081 トールボーイ型バックロードホーンエンクロージャーキット
「Fostex FE108-sol」の持ち味を最大限に引き出すトールボーイ型バックロードホーンエンクロージャーキット「ASB1081」
ユニットの性能を最大限に引き出す
この一言に惹かれました。
SolもEΣも似たようなユニットなのでマッチするだろうと。。
ASB1081 仕様
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出来上がり寸法900H ×300D ×180W mm
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材質シナ合板/t15(前側・側面・天板)、MDF/t15(音道板・背板)
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スピーカー取付穴径Φ103
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適合ユニット10cmフルレンジ(FOSTEX FE108-Sol)
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用意するもの木工ボンド、濡れた布(ボンドを拭取る)、サンドペーパー(紙やすり)#180位
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販売価格¥39,000(税込)
というスペックです。
空気室の容量も音道の長さも必要十分と判断。
組み立てキット初体験ですが、
このモデルはダボ付で板に番号ふってあるから簡単に作れるだろうと、、
早速開封し
うん、簡単
説明書見なくてもサクサク組み上げられる
ダボ穴に板を差し込んで仮組み
高さ90cm 奥行き30センチ程度のエンクロージャーなので板はそれなりに重いけど簡単に仮組みは出来た。
そのまま勢いで木工用ボンドでガチっと組み上げる
木工用ボンドなんて使ったの30数年ぶりかな。。
あ、、
しまった
スピーカーターミナルからの内部ケーブルつけるの忘れてた。。
一度貼り付けた板を力づくで外す
一応、ここで説明書を確認し、
付属の吸音材スポンジを指定の箇所へ配置
薄いスポンジですがあると無いとでは中域の響きの出方にけっこう影響があります。
そして、
1本目組み立て完了
即乾性の木工用ボンドなのですぐに乾いた。
早く音を聴きたいのでユニットも装着。
ここまで商品到着から30分程度
冬だけどちょっと汗ばむくらいの作業量だった。
FE108EΣのファストン端子は左右に配置されてるけどこのフロントバッフルは開口が103mmほどあるので余裕でセットできる。
頑張って2本目も組み上げユニット装着し
スピーカーケーブルを繋ぐ
まずはLUXMAN L590AXで音出し
いつも聞き慣れてる曲
最近よく聴くフォープレイのアルバムをいくつか鳴らした
もちろんiTunes。
AppleMusicのおかげでいろんな良い録音のアルバムを見つけられます。
FE108EΣとベアホーン音質レビュー
かなりいいです。
鳴らしてすぐにわかる高域の透き通るような美音、伸び素晴らしいです。さすがFOSTEXのユニットという印象。
JBL4312BMK2と同等かそれ以上に低域は伸びる。この小さなユニットでもこれだけの空気室と音道があれば小音量でも定期はかなり伸びる。音質はくっきりした低音で余計な膨らみは少ない。
しかしながら中域に音圧が下がるポイントがある。
この特性どおりの音の谷間がある。
とはいえ、市販のブックシェルフスピーカーなんかとは比べ物にならないくらい良い音(好みの音)が出る。
ボーカルの重心が低くロック系でよく聴くエレキギターの音も真空管のフルスタック使ってるなあ~とわかるくらい厚みのあるクリアな低音高音が出る。
しかし、1KHzにディップがあるがゆえの微妙な音圧の低下が気に入らない。
程度の良いバスレフスピーカーみたいな妙にキレイな音になる。
自分がほしいのはもっと中域が膨らみライブ感を感じれる音。
このままでもなかなかいい中域が出てるけど300Hzあたりを持ち上げてみるとどうか?
LUXMANは100Hzと10KHzが伸びやすい性質があり、ヤマハや他社メーカーのアンプは300Hzと3KHzが伸びやすいモデルが多い。トーンコントロールがある周波数がだいたいそのメーカーの音の調整に関するミソがあるように感じる。
なので、300Hzに厚みがあるヤマハA-S1000へ繋いでみるとどうなるか?
やってみた。
スピーカー1本で10kgくらいあるのでうちでサブウーファー用に使ってるニットーホームキャリーに乗せて移動。楽ちんです。しかも床への直置きじゃないのでロード長が無駄に伸びなくてすみます。
こちらでは16センチ2ウェイのB&W CM5と音比べ
低音の量感こそCM5が上回るが、超低域40Hzあたりまで計測できるこのエンクロージャーとFE108EΣの組み合わせはLUXMANの30Wよりヤマハの80Wというパワフルなアンプに繋ぐ方が音のキレもよく中低域のディップもうまくごまかせる。マッチングはAB級との相性の方がいいと感じた。
ちなみにデジタルアンプもいくつか繋いだが、よりユニットのF特性がはっきり出るのでバランスを考えるとA-S1000との組み合わせがよかった。
中高域(1KHz)がそこまで凹まないユニットFE103-Sol
せっかくなのでこちらも試した。
FE103-Solをベアホーンエンクロージャーに装着すると
高域の伸びはこちらFE103-Solのほうが上手
価格は半額くらいなのにかなりいいユニットです。
低域の伸びはEΣと比較するとわずかに落ちるものの16センチブックシェルフのCM5より下まで伸びる。バックロードホーンもここまで音道を長くすると低域控えめのユニットでも一回り大きなユニットのブックシェルフを軽く凌駕する低音が出る。CM5はバスレフゆえのボーボーした低音が出るため量感はあるが楽器の音としての低域成分の表現力(クリアさ&リアリティ)でいえばバックロードホーンが当然上回る。
FE108EΣと比べるとFE103-Solのほうがボーカルの重心が下がる。
ケイコ・リーのマイウェイのように野太いボーカルがピアノと絡みあうような曲でしっかりと分離しつつ重心が低いサウンドをボーカルピアノとも再現できる。
重心の低さでは20センチウーファーと13センチスコーカーのJBL4312Bmk2よりも低い。
それくらいFE103-Solと長いロードのバックロードホーンエンクロージャーは優れた音源再生能力を持ってる。
とはいえ、
やはり低音の量感そのものが不足してる
JBL4312,CM5と比較しながらヘッドフォンで音の確認をしてるとやはり量が不足してる。
周波数テストではなかなかいいフラット特性が出て下も40Hzあたりまで普通に出る。しかし100Hzあたりの厚みが不足する。
となると最終的にFE108-Solを使うしか無い。
108Solの特性は103-Solのディップである500Hzと2KHzあたりがかなり改善された特性になってる。30度の特性がかんり優れてるのでスピーカー内向き配置ならこのエンクロージャーで超絶フラットな音質を楽しめる可能性が大きい。
FE108-Solとベアホーンの組み合わせにたどり着く
もともと108-Sol用のエンクロージャーなので最初からこのユニットだけでよかったのかもですが、、
他のユニットに遅れること1週間
やっと手元に届いた限定ユニットです。
もう今後は入手不可能な間違いない銘機です。
ものごっついマグネットがお出ましです。
10センチにここまでのマグネットつけてるってスゴイと思う。
歴代のFEのスーパーシリーズと同様ということなんですね。
バックロードホーン専用の最高級ユニットです。
Solはエッジが背面に向かって盛り上がるタイプ。このあたりは103-Solと同様
103-Solは音量上げるとフレームがかなり振動してたので本体振動もあって再生力に限界を感じる部分もあったが108-Solはフレームもデカイしマグネットも重たいのでそこそこ音量上げても振動しません。
80W×2(8Ω)のA-S1000で10時位置まで上げて流してて重低音の楽曲ソースでわずかに振動が出る程度。
いいエンクロージャーといいユニットの組み合わせです。
装着時に接続端子の部分がひっかかり苦しみました。
ザグリはいれてあるものの少し削らないと入らなかったです。
これ以上削るとFE-103Solが装着できなくなる(フレーム下部のサイズより開口部が大きくなるので音漏れする)
FE108-Solではそういうことは無いので他のユニットつける予定なければ思い切って削ってもいいかも。
特性が103-Solと似ててさらに上を行く感じだったのでアンプはヤマハに組み合わせる。
音質レビュー
文句なしの超高音質です。
高域の伸びは103FEばりで美しく綺麗に伸びる。空気感透明感がここまで感じるスピーカーは自分自身初体験です。現代の市販スピーカーはほぼほぼ家電量販店などで聴き漁ったけどここまでキレイな音のスピーカーは出会ったことがない。
低音は103Solよりも明らかに量が増え、FE108EΣさえも凌ぐ量と質感。B&W CM5に近い量感をっ持ちつつクリアなベース音やバスドラ、フロアタムの沈み込む音など録音の良い音源ソースなら信じられないくらいクリアで量感のある低域再生を堪能できる。よほど録音まずい音源じゃyないとボンつくこともない。実際には500Hz周辺が他の周波数ほど持ち上がらないのでボーカルの重心が低い曲などではわずかに音の厚みに欠けるように感じるときもある。
しかし、それにもまして音像定位と超低音から低音、中低音、中域、中高音、高音、超高域までフラットに近い特性が計測でき、出てくる音も信じられないくらい高いレベルで音が分離し音の左右の分離、奥行き、上下の音像定位まで再現可能なものすごいスピーカーだと感じる。
感動モノです。
アンプとの相性もかなりいい。
落ち着いたら真空管アンプなんかで超高域と超低域を捨てて中域分厚目に鳴らすのも面白いと思う。ユニットの弱点である500Hz周辺を手厚くカバーできると思う。このあたりは電源タップやケーブルなんかで詰めていけばわりとうまく調整可能だとわかる。
100Hz以下の音圧は4312にはわずかに劣るものの、40Hz以下まで伸びてる低域再生能力とアンプ次第で盛り上げられる低音の厚み、高音のクリアさ、そして何よりもぶ厚い聞き疲れしない中音域の広い再生特性はオールマイティにどんな楽曲も聞こえやすく心地よく聴ける。
感涙ものの高音質です。
無伴奏チェロのサンプル録音です(ホワイトノイズ大きいですが)。
いい音してます。
ラテンのパーカッションの音の乾き具合も最高です!
70年代以前のJAZZやロックなんかを聴いてると何を聴いても真空管アンプ浸かって録音してるなぁ~とわかるくらいです。マーシャルのアンプから出るハムノイズやロータリースピーカーの揺れすぎな感じまで聞こえます。
ベースゴリゴリするのも好きだけど、ブリブリする感じに聞こえます。
バスレフみたいに決してボーボーすることはない。
ボーカルはステージの一番前のど真ん中に定位する。
このスピーカーで聞こえない音は無いと思えるような素晴らしい再生力です。
それゆえ、アンプの性能が丸見えになるというヘッドフォンばりの面白さもあります。
妻に試しに聴かせてみた。
ミスチルの常套句
曲が終わり
「どうやった?」
と聞きに行くと
妻が泣いてた。
最高にマッチするエンクロージャーです。
いつもいい音出ると涙ぐむ自分を横で笑ってた人がいい音聴いて感動したらしい。
大好きな曲を本当にいい音で聞くと感動するもんなんですよね。
やっぱオーディオって面白いです。
最後に、
日東のホームキャリー大活躍なので買い増ししましたw
3台目です。
3年使って追記
あいかわらず好みの音でメインスピーカーとして使ってますが
サブウーファー無しでは低域が物足りないです。
サブウーファーは20Hzにバスレフ設計されているYAMAHA NS-SW300Bを使用しています。
耳に聞こえない帯域の低音が出ることでカッチカチの高音が再生しやすい環境になります。
アンプはラックスマン L-590AXに変更
YAMAHA AS-1000に比べるとパワーがないので低音があっさりしてしまうアンプです。
そのぶん高域再生がキレイで繊細。そこに超低域の周波数を鳴らす環境にすると、高音がカッチカチでありながら包み込むような中低域の音が生まれます。
驚異的な音のリアリティに一歩近づきます。
サブウーファー設定
- カットオフ120Hz(一番高い周波数)
- SWボリューム半分よりやや強め
これくらいで合わせるとものすごい音の再現力になると感じています。