PCオーディオといえば、狭い机上に合わせてシステムを組むものです。
デスク上でコンパクトなオーディオシステムを組みたい。
そう考えた時に「これ、なかなかいい♪」と思えるのがウッドコーンスピーカーを取り入れたシステムです。
ウッドコーンは木で出来た振動板が魅力のスピーカーユニットです。市販されているユニットは比較的能率が低く、サイズが小さいものが主流なので低音から高音まで再生しやすいコンパクトスピーカーが多いです。
簡単な言い方をすると、太鼓の革が分厚いと低い音が出やすい、、サイズが小さいと高音が出やすい、、みたいなイメージです。
なので、小さいサイズで能率低めなウッドコーンユニットを採用するスピーカーは狭い場所でコンパクトでありながら下から上まできれいな音を出すシステムを作りやすい。
ウッドコーンスピーカー
スピーカーを構成する部位(パーツ)は
- エンクロージャー(箱と吸音材ネットワーク端子)
- ユニット(振動板とマグネット、スパイダー)
です。
スピーカーユニットの丸い部分を振動板と言いますが、この振動板の素材でオーディオの音質に様々な変化があるということで各メーカーが振動板の素材を工夫しています。
通常はパルプコーンと言われる「紙」で出来た振動板が主流です。他にはファイバー(化学繊維)やウッドコーンと呼ばれる木で出来た振動板のユニットも存在します。
今回注目したいのはこのウッドコーンスピーカーです。
個人的にも愛用しているウッドコーンスピーカー。ウッド独特の温かみのある音質と言われるウッドコーンスピーカーです。
代表的なメーカーはJVCとPARC AUDIOです。
JVCのウッドコーンスピーカー
JVCではミニコンポを構成するスピーカーにウッドコーンを採用しています。コンパクトサイズで見た目もおしゃれなミニコンポ。
電力効率の優れたD級アンプを採用し、コンパクトでパワフルなメインコントロール部とウッドコーンを採用したフルレンジスピーカー(8センチ)によるミニマムなピュアオーディオシステムです。
8センチならではの「きらめき」と「伸び」のある高音再生特性。JAZZボーカルやポップス再生でも非常に聞き取りやすい音が出ます。
またJVCミニコンポは総じて8センチとは思えないほど広がる重低音も魅力。最上位モデルのコンポだけでなくシリーズ全般で重低音をワンタッチで増強するアンプの回路を搭載しています。スピーカーのバスレフダクトはかなり低い周波数へセッティングされてますが、ウッドコーンならではの低能率さが小型の8センチユニットでも小さなエンクロージャー内部で重低音域の周波数をしっかりと増強し音場を作り出しています。
そんな小型ユニットのスピーカーを得意とするJVCが最近新たにリリースしたのがこのモデル。
めちゃくちゃカワイいミニコンポです!
JVCコンパクトコンポ EX-NW1
最近家電量販店で見かけたのですが、非常にコンパクトなコンポです。
3センチのウッドコーンスピーカーにエンクロージャー後部へパッシブラジエーターを装備するという、バスレフよりも素直な音響特性が得られるとも言われる低域構成のスピーカーシステムです。
スピーカーには特定の低音周波数を共鳴管によって増幅させるバスレフ型が有名ですが、バスレフダクトを持たないものを密閉型スピーカーと言います。この密閉型スピーカーにダクトではなく特定周波数専用の振動版を装着したもの、この振動板をパッシブラジエーターと言います。特定の低音周波数だけをエンクロージャー外部へ送り出すように設計されています。
この4センチのパッシブラジエーターを装着することで小型バスレフスピーカーにありがちな風切音をなくし、よりリアリティのある音をこのサイズで実現している。
とのことです。
パッシブラジエーターは普通のスピーカーユニットよりも質量が大きい(分厚くて重い)ので低音に寄った振動を出しやすいものです。
実際は振動板が小さいので出せる最大音量は限られますが、PCオーディオのようにデスクトップに配置して音楽を流せば高音から低音までしっかりと聞き取れる、いや、きれいに再生する面白いスピーカーです。
小さいスピーカーは低音が出ない!と言われますが、低音が出ないのではなく低音の周波数を遠くまで届けられないだけです。イヤフォンの振動板をイメージするとわかりやすいですが、あの耳の中に収まる振動板でも重低音が聴こえますよね。しかし、耳の外に出すと低音が消えたシャカシャカ音しか聞こえません。音がシャカシャカ聴こえるのは低域の周波数が鼓膜まで届かないからです。イヤフォンの振動板のサイズ(数ミリ)では重低音の再生が出来ても耳の外から鼓膜まで重低音を届けるほど空気を揺らすことは出来ないわけです。数ミリの振動板で重低音再生できるわけですから数倍以上大きい3センチスピーカーが重低音を出せないわけがありません。イヤフォンとは違い大きな電流も受け止めることが出来るスピーカーユニットですから低音も余裕で再生します。
ただコンパクトサイズなので、イヤフォンほどとは言いませんが、遠く離れるほど低音は聞こえにくくなるのも事実です。視聴者の耳から1メートル以内で聞けば重低音もしっかり届きます。
このような理由から、
3センチウッドコーンユニットと4センチパッシブラジエーターがあればスピーカーを耳から近い場所に設置するデスクトップミュージックという環境ならコンパクトなウッドコーンスピーカーはライブ会場のように迫力あるサウンドにすることも可能なんです。
実際に家電量販店で視聴したところ、ホント可愛いサイズには見合わないしっかりした音が出てますよ。
個人的にもJVCのウッドコーンスピーカーはヤフオクの中古でミニコンポのバラ売りしてるものから入手して使っています。
小さいながらもハキハキとしたサウンドで元気ビンビンな音が出るためボーカルものだけでなくBGM用のカフェミュージックなんかもとってもにあうスピーカーです。
パークオーディオのウッドコーンスピーカー
PARC AUDIOというスピーカーユニットのメーカーが有ります。
こちらのメーカーはウッドコーンユニット開発を手がけるオリジナルのメーカーです。マニアックな人なら知ってる人も多いスピーカーユニット開発会社です。
ウッドコーンに金屬のフェイズプラグ(真ん中の尖った金屬)を装着したモデルやウッドコーンとコアキシャルツイーターを組み合わせたコアキシャルスピーカーなど独特のオリジナルユニットを販売しています。(※フェイズプラグとは振動板が出す音そのもの同士が打ち消し合う逆位相の音を調整する役割をもつ部位)
PARC AUDIOでもこのような5センチ小型ユニットによるスピーカーシステムを商品化しています。
とってもコンパクトですが、しっかりした低音再生と小サイズユニットならではのきらめくような高音が魅力のスピーカーです。
こちらもコンパクトでパワフルなD級アンプと組み合わせれば下から上まで上質で温かみのあるサウンドを再現しやすいはずです。デスクトップという限られた空間で音楽視聴する限り、非常に広い音域を体感できます。
ウッドコーンスピーカー個人的評価レビュー
個人的には13センチのウッドコーンと8センチのウッドコーンを使用しています。
13センチは低音が豊かな性格なので、バックロードホーンと組み合わせて低域を弱めつつ中低域が豊かなスピーカーにしています。
小型の8センチはJVCの完成品コンポのスピーカー部ですが、これまた小さいのに本当にきれいな音が出ます。バラで使うよりコンポ一体で使うほうが音質コントロールも自在になるので、本来はコンポで使うべきですが、単体でもスピーカーとして心地よいサウンドです。
中古市場でもこのJVCのミニコンポのスピーカー部分は人気でよくバラ売りされています。
そんな要望を叶えてくれるかもしれない選択肢として知っておきたい。
小型のウッドコーンスピーカー
なかなかスグレモノですよ。
いろいろ使ってみて個人的には
とおもってます。
僕も最初はパソコンのスピーカーで右も左も無い状態でシャカシャカ音を聴いていましたが、ミニコンポを買ってから、音楽を聴くことの喜びが増しました。
その結果オーディオにハマりましたが、今思えば、こんなに単品買わなくてもメーカーがきっちり仕上げたミニコンポ買うほうがお財布には優しいし賢いなと思っています。
JVCのミニコンポならデスクトップにPCオーディオを簡単に構築できますね。