JBL4312Bmk2にLE5-2を換装した時点でスピーカーはゴールかなと感じてたが、D123を入手してからまた迷いが出た。
手持ちのどんなスピーカーでもウーファーでも出せない軽い低音。
この軽い低音をなんとか常時鳴らしたいがエンクロージャーは4312サイズ以上は今のところ無理。
フルレンジ単発で鳴らした感想
それゆえ4312エンクロージャーにD123を装着しフルレンジで鳴らす。
これはこれでいいが基本的にAMラジオみたいな音に聞こえる。
古い録音のJAZZなどは心地いい聞こえ方をする時もあるがいろんな音楽を鳴らす環境では高音に不足を感じる。
エンクロージャーサイズについて思ったこと
D123推奨エンクロージャーは60リットル以上110リットル程度とされているが、手持ちのお気に入りフルレンジJVCウッドコーン8cm(ミニコンポ用)をD123 in 4312BOXと切替器付で聴き比べするとまさかの8センチユニット&超小型エンクロージャーのほうが低音も高音も出ている。そもそも低音が出にくいユニットに大きすぎるエンクロージャーを当てると逆に低音が出にくい場合がある(小音量など)。とわかった。
この結果、1khzでマックスの音圧を出すD123のエンクロージャーはできるだけ小型のほうがいいのではないか?という疑問を持つ。
ならば、40リットルの4312エンクロージャーにD123を割り当て、吸音材を多少増やして内部の空気量を減らし吸音材効果で空気流道の距離を伸ばすことでD123をより低音よりで鳴らすことができるのではないかと考えた。
4312系のようにフルレンジ+高音ユニットでの感想
4312系の場合、ウーファー2213Hをフルレンジで鳴らす。そこに1kHzあたりからスコーカーが鳴るネットワーク、さらに4.5kHzあたりからツイーターが鳴るクロスオーバーという仕組み。
D123は単体で下は30Hz,上は15kHzまで発音するユニット。しかし実際は上は7kHzあたりが限界でそれ以上が不足する鳴り方に聞こえる。
2213Hは下は25Hz、上は10kHzまで発音するユニット。しかし実際は上は3kHzあたりが限界でそれ以上が不足する鳴り方に聞こえる。
ということで、D123をそのまま4312のネットワークに当てはめると、高域での音のかぶりがけっこう厳しい。悪くはないし嫌いではないが、D123フルレンジ発音+高音ユニットという鳴らし方はより低音が聞き取りにくく聞き苦しい時が多い。
D123は低音用として割り切るネットワーク
SANSUI SP-505Jに使われているD123。
過去のデータを見るとフルレンジよりも2ウェイが推奨されてる。
自作系で多くの場合JBL N2400(2.5kHz)や JBL N700(7kHz)によるクロスオーバーが採用されている。
とりあえず
チャンデバで同等のクロスオーバーを実験してみた
40リットルボックスにD123を装着
4312のアッテネーターをすべてゼロにして単純なフルレンジ状態で鳴らす。
(前回わざわざ内部ネットワーク化したけどしなくていい、アッテネーターだけでフルレンジ化できるの忘れてた。便利)
高域はFOSTEXのFT600ホーン&ドライバー8オーム
高域駆動 LUXMAN L-590AX 30W(8Ω)
低域駆動 TEAC AX-501 88W(4Ω)
以前中華デジタルアンプや真空管アンプ、A-S1000などいろいろ組み合わせた結果、高域再生は純A級のL-590AXが優れており、低域再生はAX-501が一番力強く2213Hでもふわっと重低音まで再生できる特性があったのでこの組み合わせにした。
いろいろ試した結果メモ
クロスオーバー 7Khzだと男性ボーカルや女性ボーカルが野太く聞こえやすく15インチウーファーっぽい音になる。しかし、中音域の解像感が乏しい。
クロスオーバー 2.4Khzだとボーカルその他管弦楽器のすべてが全ての音域でかなりクリアに聞こえる。
クロスオーバーの如何にかかわらず常時軽い低音が出ており、サブウーファーを足してもボン付かない(ボンつきにくい)。トーンコントロールやイコライザーで重低音増強(30Hz~80Hz)してもボンつきにくい。このあたりD123の特徴といえるかもしれない。他のユニットではありえないくらい軽く温かい音が出る。
視聴位置に向けてホーンを傾けた配置
高域がわのボリューム位置(出力調整)
TREBLEを3db(10kHz)上げる。
将来的にさらに音圧の高いLE85をこのホーンに装着検討。
パワーのある低音アンプゆえ、ボリューム控えめ。
将来的にシングルワイヤー化する際は高音を16Ω化するなど音圧さげる必要がある。
各帯域でいろんな曲を聞き分け、周波数特性をアプリでチェックした結果、
個人的には2khz~3kHzでのクロスオーバーが一番しっくりくる。
やはりネットワークはN2400を選択するかもしれない。
ユニットそのものの限界なのか?
これは現状はわからない。
イコライザーで低音アンプまでのラインで重低音域を2~3db上げてみた結果、非常に温かみのある音になった。
全体的には非常に軽く、ウッドベースなど低音楽器の音程が全てわかるレベル。低音もこうやってホーンを組み合わせて聴くとかなり重低音まで出てることがわかる。それでいてボンついたり耳に痛い低音は出ず「ぼーん。びよーん。」と軽く伸びやかな低音。
高音楽器においては割れるようなカリッカリの音にできるし少し丸みを持たすこともできる懐の深さがある。管楽器がチュイーンと伸びる感じは初めての体験で言葉で表しにくい。
1kHzあたりが最も強い出力を持つD123。
当然のことながら、中音域の聞き取りやすさ、音の粒立ち、分解などは非常に優れている。
軽いドラムスネアの音、キンキンに伸びるサックスの音、ビンビンゴリゴリ聞こえやすいベース音、艶のあるボーカル。
ボーカルが全てエコーに感じるくらい。
全ての音がキレイに分離してるにもかかわらずギュッ!と中心に詰まって定位するメロディライン。いろんが楽器が分離して聞こえやすい軽い音でありながらギターやサックスなどがねちゃッと濡れたような音に聞こえる。
こんな音が出るとは。。と驚きを隠せない。
かなり大きな音量まで破綻しない。(ボン付かない)
かなり小音量でも低音から高音までバランスよく聞こえる。
一般家庭内の定常波の影響で80Hz周辺と300Hz周辺+特定の高域成分が混雑したボンつきはほとんど発生しない素晴らしい出音特性。
現状かなりお気に入りの設定なのでメモしておく。
自分好みの音が完全に達成できた気がする。
この音、聞き覚えがあるが、
オールドマッキン&オールドレガシーJBLの音と同じだ。